「家族葬にしたい」だけでは準備不足? お義父さんの終活から見えた確認すべきこと
こんにちは。
家族マネープランニングの専門家、濱倉千晶です。
前々回の記事では、お義父さんの「家族葬についての想い」をきっかけに、家族全員で集まり、終活を進めていくことになった経緯をお伝えしました。
前々回の記事はこちらです。
「家族葬についての想い」をきっかけに考えた、家族の終活
そして前回は、そもそも家族葬とはどのようなものなのか、一般葬との違いについてお伝えしました。
前回の記事はこちらです。
「家族葬=安い」は本当? 一般葬との違いを実例で解説
今回は、お義父さんが実際にどこまでお葬式の準備をしていたのか、そして、その現状を受けて夫たちがどのように準備を進めているのかをお話しします。

お義父さんが決めていたのは、お葬式の大まかな希望だけだった
8月の終わりの週末、夫と一緒に夫の両親の自宅を訪問しました。
義兄さんにも来てもらい、現在、お葬式の準備がどこまで進んでいるのかを確認することにしたのです。
前々回の記事でお伝えした、お義父さんの「家族葬にしたい」という想い。
その内容を改めて詳しく聞いてみると、決まっていたのは、
「お葬式は通夜と告別式の両方を行いたい」
ということだけでした。
夫の両親の自宅の近くには、斎場が2か所あります。
どちらもお義父さんの名義で会員になっているようでした。
また、お義父さんは、

お経もあげてもらいたいし、戒名も必要だと思う。斎場でお坊さんは探せると言っていた。
と話していました。
どうやら積み立てもしている様子です。
しかし、具体的な契約内容や積立金額など、細かいことは分かっていませんでした。
家族葬にしたいという希望はあっても、実際にどのような葬儀を行うのか、費用はいくらかかるのかといったことまでは、十分に確認できていなかったのです。
終活チェックシートを使って、確認することを整理
実は、夫の両親の終活については、以前から義兄さんとも少し話をしていました。
9月の連休には義兄さんに我が家へ来てもらい、問題点を共有する予定にしていたのです。
8月の終わりに夫の実家である程度の現状を確認できたので、まずは急いで確認したいことを義兄さんにも伝えておきました。
そして、9月に義兄さんが来る前に、夫と打ち合わせをしました。
その際に用意したのが、私が終活・相続の継続サポートで使っている終活チェックシートと、今後、急いで確認する必要があることをまとめたリストです。
親の終活では、確認しておきたいことがいろいろあります。
ただ、気になることを思いつくままに話していても、何を確認したのか、何がまだ分かっていないのかが曖昧になりがちです。
だからこそ、チェックシートなどを使って、確認事項を具体的にしておくことが大切です。
義兄さんが来る前に夫と打ち合わせをして、確認したいことを整理できたのはよかったと思っています。

斎場に問い合わせたことで、具体的な費用が見えてきた
9月の連休に義兄さんが来て、用意した資料を基に情報共有を始めました。
すると、義兄さんはすでに、自宅から一番近い斎場に問い合わせをしてくれていたのです。
そこには、
- 誰の名義で契約しているのか
- 積立金はいくらあるのか
- 基本の家族葬セットはいくらなのか
といった情報がまとめられていました。
これは本当に助かりました。
確認できた斎場の基本的な家族葬セットの料金は、約100万円でした。
一方、積立金は20万円。
そのため、見積もり書には、積立金を差し引いた約80万円という金額が記載されていました。
ところが、見積もりには、基本セットに含まれない内容も記載されていたのです。
お通夜の際に出す食事や香典返しの手配などです。
つまり、約80万円でお義父さんが希望する家族葬を実施できるわけではなく、希望する内容によっては追加料金が必要になることが分かりました。
積立金があるから大丈夫。
会員になっているから安心。
そう思っていても、実際の契約内容や見積もりを確認してみなければ、必要な費用は分かりません。
今回、具体的な資料を確認したことで、何が分かっていて、何をさらに確認する必要があるのかが見えてきました。
親の終活は、きょうだいで情報を共有しながら進める
終活チェックシートを基に、義兄さんと急いで確認したいことや、今後確認していくことを共有しました。
そして、もう一つ大切なことを確認しました。
それは、今後も準備の進捗状況を報告し合うことです。
- 何がどこまで進んでいるのか。
- 新たに確認が必要なことは出てきていないか。
- 何か問題が起きていないか。
こうした情報を、今後も共有していくことにしました。
親の終活をきょうだいで進めていくとき、誰か一人に任せきりにするのではなく、それぞれが状況を把握しておくことはとても大切です。
一度話し合って終わりではありません。
時間が経てば状況が変わることもありますし、新たに対応しなければならないことが出てくるかもしれません。
だからこそ、確認したことや今後の予定を共有し、必要に応じて話し合いながら進めていく必要があるのです。
そして、こうした情報共有は、お葬式の準備だけに限った話ではありません。
親に何かあったとき、そして相続が発生したときにも、大きく影響してきます。
親がどのような準備をしているのか、どこに何の契約があるのか、家族で把握できているでしょうか。
元気なうちから少しずつ情報を共有しておくことが、いざというときに家族が困らないための準備につながります。

あなたのご両親の終活、家族で話し合っていますか?
今回、お義父さんの家族葬の準備について確認したことで、希望を聞いているだけでは分からないことがたくさんあると改めて感じました。
実際に契約内容を確認し、費用を調べ、必要なことをリストアップしてみる。
そうすることで、次に何をすればよいのかが見えてきます。
終活は、何かあってから慌てて始めるものではありません。
また、親だけ、あるいはきょうだいの誰か一人だけが頑張ればよいというものでもありません。
親の想いを大切にしながら、家族みんなで情報を共有し、できることから準備を進めていくことが大切です。
あなたのご両親は、現在どのような暮らしをしていますか?
何か心配なことや、気になっていることはありませんか?
まずは一度、親子やきょうだいで話をしてみてください。
今すぐすべてを決める必要はありません。
話をすることから、家族のこれからを考える準備を始めてみませんか。

