【実例】知的障がいのある方の介護認定が「要支援1」に?保佐人が直面した制度の壁と、親亡き後のチーム作り

保佐人として支援しているのは80代の知的障がいのある女性
2026年1月現在、私は保佐人として、80代の知的障がいがある女性の支援をさせていただいています。
彼女は現在、賃貸アパートで一人暮らしをしていますが、生活の維持には多くのサポートが必要です。
一見、一人で暮らせているように見えても、内情は平坦ではありません。
例えば「お風呂」一つをとっても、掃除が不十分であったり、ユニットバスの段差を越える際に転倒のリスクが大きかったりと、自力での完結は困難な状況です。
また、予期せぬトラブルが起きた際、自分で判断して解決することも非常に難しいのが現実です。
介護認定更新で起きた「まさかの結果」
そんななか、昨年12月に2年に一度の介護認定更新がありました。
市役所の調査員が自宅を訪れ、生活状況の聞き取りを行います。私も保佐人として立ち会いました。
それまでの認定は「要介護1」。 しかし、年末に届いた通知を見て、私とケアマネージャーさんは言葉を失いました。
結果は、なんと「要支援1」。
知的障がいがあり、保佐人がつくほど判断能力に支援が必要な状況で「要支援1」というのは、到底受け入れがたい結果でした。
なぜ「要支援1」ではいけないのか?
介護認定の結果は、受けられるサービスの内容や時間に直結します。
「要支援1」に下がってしまうことで、以下のような具体的な支障が出てしまいます。
- リハビリの停止: 交通事故の後遺症による足の不自由を補うリハビリが受けられなくなる。
- デイサービスの激減: 週2回から週1回へ。それに伴い、楽しみであり清潔を保つ手段だった入浴回数も減る。
- 栄養面の不安: デイサービスでの食事が減り、栄養補給の機会が失われる。
- 生活援助の短縮: ヘルパーさんによる掃除や買い物の時間が1時間から45分に短縮され、できることが限られる。
「要介護1」として適正なサービスを受けていたからこそ、これまでは一人暮らしが維持できていたのです。
市の調査では、この「サービスの介入による安定」が正しく評価されなかったと言わざるを得ません。
また、ご本人も面談時にはどうしても「頑張って」しまい、普段できないことも「できる」と答えてしまう傾向があります。
事前の声掛けも、調査の場ではなかなか難しいものです。
再認定の申請と、現在の状況
この結果を受け、すぐにケアマネージャーさんと相談して「再認定」の申請を出しました。
次回の調査にはケアマネージャーさんにも同席してもらう予定です。
しかし、再認定の結果が出るまでの1月間は「要支援1」の枠内で過ごさなければなりません。
お風呂の回数が減るなど、ご本人の健康維持への影響が心配でなりませんが、幸い冬場であることが唯一の救いです。
「親亡き後」「きょうだい亡き後」に備えるチーム作り
この女性は、ご両親が早くに亡くなり、お姉様が献身的にサポートされていました。
しかしお姉様が亡くなり、支援者がいなくなったことがきっかけで社会福祉協議会に繋がり、現在の支援体制が構築されました。
知的障がいのある方が、親やきょうだいが亡くなった後にどう生きていくか。その準備がいかに重要かを痛感します。
今回のケースでは、以下のような7名の専門家チームで彼女を支えていました。
- 訪問介護(ヘルパー派遣)
- デイサービス(入浴・交流)
- 機能訓練型デイサービス(リハビリ)
- 福祉用具レンタル(手すり・ベッド)
- 計画相談(ケアマネージャー)
- 成年後見制度(保佐人)
- (行政・地域包括支援センター等)
これだけの「チーム」があったからこそ、80代での一人暮らしが継続できていたのです。
年齢に合わせた「イメージ」と「準備」を
「親亡き後」の準備とは、単に場所を確保することではありません。
親や本人の年齢に合わせて、「どの時期に、どんなサービスを利用して、誰がチームに加わるか」を具体的にイメージし、構築していくプロセスです。
今回の認定結果のような予期せぬ壁にぶつかることもあります。
だからこそ、早いうちから専門家と繋がり、多角的なサポート体制を整えておくことが、本人の生活の質(QOL)を守る唯一の方法だと強く感じています。
皆さんもぜひ、ご家族の年齢や必要な支援を今一度見つめ直し、少しずつ「チーム作り」を始めてみませんか。
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