長男の誕生が私にくれた“新しい視点”とFPを目指した理由

こんにちは。
知的障がいのある人の家族のための相談室
家族マネープランニングの専門家 濱倉千晶です。

この記事では、私がファイナンシャルプランナー(FP)として生きることを選んだ理由と、そこに至るまでに経験した家族としての出来事をお伝えします。


子どものこと、家族のこと、自分自身の夢。どれか一つを諦めずに生きていきたい。そんな願いを抱える方に向けて、私の原点をご紹介します。


長男の誕生──「やっと会えた命」だった

私たち夫婦の間に長男が生まれたのは、結婚して3年目のことでした。
それまでには流産や卵巣嚢腫、排卵誘発剤の副作用で腎盂腎炎を患うなど、いくつもの壁がありました。

だからこそ、長男は“やっと授かった大切な命”でした。

出産は里帰り先の産院で。産まれた直後から、何かがおかしいと感じていました。
完全母乳の方針だったはずの産院で、突然「ミルクを足しましょう」と言われ、そして産科の先生の態度がどこかよそよそしい。

思い切って「なにかあるのですか?」と尋ねると、院長先生は「ご家族を呼んでください」と。

そして、母とともに聞いたのが「ダウン症の疑いがあります」という言葉でした。

後日、大学病院での血液検査で確定診断を受けました。


「育てること」で精一杯だった最初の数年

長男は筋肉の力が弱く、母乳を飲む力がありませんでした。体重もなかなか増えず、「育てる」というより「生かす」ことに必死な日々。

当時の私は「ダウン症」がどんな特性を持つのかもよく分からず、毎日手探りで育児に向き合っていました。

声も小さく泣かない子だったので、寝ている時に本当に息をしている?と、何度も確認し、心配で眠れない夜が続きました。


わが子を理解するために、保育士資格を取った日々

療育センターに通い始めて、少しずつ「発達支援」や「関わり方」の知識に触れていきました。でも、そこで言われる方針が必ずしも納得できるものばかりではありませんでした。

「本当にこの育て方や考え方が正解なの?」
そんな疑問が大きくなっていきました。

だったら、自分の目で保育現場を見て、自分の頭で考えたい。そう思い、保育士資格の取得を決意しました。資格を取ったあとは、非常勤スタッフとして実際に保育園にも勤務しました。

現場に立ったことで見えてきたのは、「子どもは一人ひとり違う」という当たり前の事実でした。そして、「マニュアル通りじゃない育ち方」を、わが子と一緒に信じていこうと思えるようになったのです。


「この子の未来、お金はどうなるの?」という問いからFPへ

当時、療育や育児について教えてくれる場所はあっても、お金の不安について答えてくれる場所はどこにもありませんでした。

この子の将来に必要なお金。
親がいなくなったあとの暮らしのこと。
きょうだいとの関わり方や負担のこと。

不安は山ほどあるのに、「家族としてどう備えたらいいのか」を相談できる場はありませんでした。

私は元々、会計事務所や経理の仕事をしており、日商簿記2級も持っていました。
だからこそ思ったのです。

「この経験と知識を、同じ悩みを抱える家族のために活かせないだろうか?」

そこからライフプランを支えるファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得を決意しました。


「私と夫が死んでしまう夢」が教えてくれたこと

長男が小学校に入学し、少し気持ちに余裕ができたある夜。私は、とてもリアルな夢を見ました。

私と夫が事故に遭って死んでしまい、天国から子どもたちを見下ろしている夢です。
神様のような存在が私に言いました。

「安心しなさい。あなたの母が、二人を引き取って育てていますよ。」

私は夢の中で、思わず叫びました。

「それじゃダメなんです!母の方が先にいなくなるのに!」

その瞬間、ハッと目が覚めました。
そして、「親なきあと」について真剣に考え始めたのです。


親の会、介護、相続…家族を見守る責任を知る

長男が3歳のとき、地域の知的障がいのある人の家族が集まる「親の会」に入会しました。
先輩たちの話を聞いたり、制度の勉強会に参加したりする中で、「親なきあと」に備えることの必要性を改めて実感していきました。

さらに、子どものいなかった伯父伯母の介護も経験しました。
伯母は介護で心身を崩し、最終的には私たち夫婦で支えることに。


そして、伯父の相続も私が手続きを行いました。

その過程で、「相続や後見制度は“制度”ではなく“家族の現実”として存在している」ことを実感しました。


準備があれば、我慢を減らせる。未来の選択肢が増える

私自身、大学進学のときに家族の事情で希望の進路を諦めた経験があります。


だからこそ、長男の3歳下に生まれた長女には、自分の進みたい道をあきらめずに選んでほしい。そう思い、お金と時間の使い方を工夫しました。

知的障がいのある人の家族は、どうしても“障がいのある子”を中心にした生活になりがちです。きょうだいが我慢したり、親自身が自分を後回しにしたりすることも多い。

でも、本当にそれでいいのでしょうか?

準備をすれば、我慢しなくていいことがある。
そう信じて、私は「家族みんなの幸せ」を大切にできるマネープランを伝えています。


対話でつくる家族のマネープラン──私の覚悟と願い

これまでの人生で、私は「育てること」「備えること」「支えること」のすべてを経験してきました。

・当事者家族として
・保育士として
・FPとして
・市民後見人として
・そして、起業支援者として

だからこそ、伝えたいのです。

「お金の準備」は未来の不安を減らし、今の幸せをつくるための“対話のきっかけ”になる。

私はこれからも、家族同士が安心して話せる土台をつくるお手伝いをしていきます。


焦らず、少しずつ始めましょう。未来の安心は“今”から整えていけます。
お金と家族のこと、一緒に考えてみませんか?

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