【親なきあと】障がいのある子にお金を遺す3つの現実的備え方

こんにちは。
知的障がいのある人の家族のための相談室 室長、
家族マネープランニングの専門家 濱倉千晶です。


この記事はこのような方におすすめです

  • 障がいのある子の「親なきあと」のお金が不安
  • 成年後見人制度や信託をどう選べばいいかわからない
  • 年金や手当をどう扱うべきかモヤモヤしている
  • 子どもの将来に向けて貯金をしたいが、生活に余裕がない
  • 夫婦やきょうだいで、相続のことをどう話し合えばいいか迷っている

障がいのある子への「お金の遺し方」3つの備え方

1. 「受け取るお金」をどう扱うか(特別児童扶養手当・障害年金)

障がいのある子どもがいる家庭では、療育手帳の等級が確定すると、「特別児童扶養手当」が支給されます。


2025年4月以降の支給額は、1級で月額56,800円、2級で37,830円とされており、20歳まで支給されるとまとまった金額になります。

しかし、この手当は保護者の口座に振り込まれるため、「つい生活費に使ってしまった」というケースも少なくありません。

わが家では、半分を福祉や療育のために使い、半分を貯金するというルールを決めて管理してきました。
支出の目的を家族で共有することで、「本人の未来のためのお金」として活かせるようにしてきました。

また、20歳を迎えると障害年金の受給が始まり、ご本人名義の口座に振り込まれるようになります。
ですがこの年金も、親が管理しすぎた結果、本人の将来資金が不足してしまうケースがあります。

グループホームに入りたいと思っても、
「生活費の一部を親が補っていた」家庭では、その補てん分が不足し、入居できないという問題も起きています。


2. 成年後見制度の選び方と落とし穴

成年後見制度は、障がいのある方の契約や財産管理を支援するための制度です。


一見安心に見えますが、後見人の選び方には慎重さが求められます。

私自身、市民後見人として80代の知的障がいのある女性の保佐人を務めていますが、
後見人のスキルや価値観によって支援内容に差が出ることを感じています。

さらに、成年後見人は基本的に一度選任されると、本人が亡くなるまで変更は困難です。

知的障がいのある方は長期にわたって後見人を必要とするため、ご家族で十分に検討し、必要ならば専門家と相談して選ぶことが大切です。

地域によって制度の運用や支援体制が異なるため、迷ったときは「権利擁護センター」への相談をおすすめします。


3. 信託や遺言の使い分けで家族の未来を守る

「お金をどう遺すか」という視点では、信託や遺言書の活用が欠かせません。
特に特別障害者扶養信託は、一定の条件で税制優遇もあり、有効な手段です。

ただし、信託は法的契約ですので、内容や管理者によっては相続時にもめる原因になることもあります。

たとえば、兄弟姉妹がいる家庭で「障がいのある本人に多く残したい」と考えた場合、遺言がないと法定相続に従って分配され、意図が実現しないことがあります。

家族全体で将来の支出と相続のシナリオを話し合い、「誰に・何を・どう託すのか」を言葉にしておくことが重要です。


我が家で実践した「お金の遺し方」体験談

私たちは、手当の半分を必ず貯金にまわし、
子ども自身の支出と親が補っている部分を家計簿で分けて見える化してきました。

グループホームに入居する可能性を考え、
毎月の収支バランスを確認しながら、親のサポートがなくなった場合の金額も試算しています。

「周りの家庭が大丈夫だったから、うちもきっと大丈夫」と思いたくなることもあります。
でも、家庭の状況・財産・本人の支援ニーズはそれぞれ違います。

だからこそ、家族で「うちの場合」を見つめることが最優先だと実感しています。


あなたの家庭に合った準備をするためのステップ

「誰が、どの支出を補っているのか?」を見える化しよう

親が補てんしている生活費・医療費・余暇費などをリストアップすることで、
「いま補っている金額」と「将来必要になる金額」の目安が見えてきます。

この作業は、“老後資金”と同じくらい大切です。


地域の支援先「権利擁護センター」を活用する

成年後見人制度に関して迷ったとき、まずは地域の「権利擁護センター」に相談してみましょう。


法律や福祉制度に精通したスタッフが、選び方や地域資源の情報を提供してくれます。


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「いくら用意しておけば安心か?」を数字で可視化すると、話し合いもしやすくなります。


まとめとご案内

焦らず、少しずつ始めましょう。未来の安心は“今”から整えていけます。
お金と家族のこと、一緒に考えてみませんか?


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